ライターから占い師へ!森冬生さんの働き方

執筆:大谷大

占い師の森冬生さんにインタビューしました。

ライターになりたかった森さんは占い専門誌だと知らずに働き始め、雑誌の仕事から占いの知識や技術を身につけて占い師を仕事にするまでを語ってくれてます。

※動画の内容を一部抜粋した上で再編集して掲載しています。完全版をご覧いただきたい方はYouTube、またはPodcastをご利用ください。

森さんがやっている占い師としての仕事

──まず最初に、いま森さんがやってる占いの仕事について、どんなことをしているのか教えてください。

雑誌とかウェブで占いを書く、ライティングの仕事をやってまして、こちらがメインの仕事です。

他には実際に対面で占う「鑑定」をしたり、あとイベントに出たり、広告関係の仕事もたまにやってます。

占いに関することはだいたいやってます。

占いを仕事にする過程

──なぜ占いの仕事をしていこうと思ったんですか?

22歳で就職して、それから一旦田舎に帰って結婚してまた東京に来て。

専業主婦が暇だったので何かやりたいなと思ってるときに、求人雑誌に「ライターになります、私」っていうキャッチコピーがドンと出てたんですね。

書くのが好きでしたのでライターになりたいって思って、面接を受けに行ったらそこが占い専門のライター事務所で、そこから占い師としてのキャリアが始まりました。

──占いの勉強はどうやって進めて行ったのですか?

先輩が付いてくれて色々教えてくれて、資料もいっぱいあったんで、入って1週間後には雑誌の中の「毎日の占い」というコーナーで記事を書いてました。

占いライティングのスキルを学びながら仕事をしてた感じです。

──一般的には占いってどうやって勉強するものなんですか?

占いの学校があったりするんですよ。

また今はネットで講座もいっぱいあるので、受けやすいと思います

ライター事務所に居たのって2年弱なんですけどその後独立して、知識もスキルも足りないんで西洋占星術ではなく東洋の方も勉強しようと思って、風水の先生について勉強してました。その時に占いの学校に通ったりもしました。

──占いの学校は全国的にあるものなんですか?

全国的にはどうなんでしょうね。

首都圏とか、カルチャーセンターで教えたりもしてますよね。

──占い師に必要な資格とかってあるんですか?

占い師の資格はないんです。

だから、誰でも「明日から占い師になりますよ」っていう宣言したら占い師になれるんですね。なったふりはできます。

──森さんが教えたりするってこともあるんですか?

たまに頼まれてやってます。

リモートでやったこともありますし、個人で一対一で教えたりとか。

鑑定した際に「自分もやりたい」っていう方がとわりと多いんですよね。面白そうって言って。

占い師のお金の話

──森さんがやられているお仕事の中で、収入が一番多いのは執筆業ですか?

はい、割合でいうと執筆業が一番多いです。

雑誌やウェブの連載とか、いまちょっと少なくて月8本ぐらいですが、多かった時は月24本とかやってました。

──占いのお仕事って稼げますか?

一般的には厳しいと言われてます。

こういう風に取材してくださるということで同業者に聞いたんですよ。「占いの仕事で食べていける?儲かる?」って聞いたら秒で「食えない」と言ってる人が多かったです。

なので、兼業でやってる方も多いです。

対面鑑定の占いについて

──鑑定のことも聞いてみたいんですけど、プロフィールを見たら森さんが鑑定をやられてるのって最近なんですか?

鑑定をやってって言われて20年ぐらい前からちょこちょこやってたんですけど、書く方の仕事が忙しかったっていうのと当たらなかったらどうしようみたいな。

責任はどう取るんだとかそんなことをすごい考えてしまったらちょっと怖くてなかなか始められなかったんです。

──苦情というか「当たってないじゃん」みたいな人って過去います?

それがいないんですよ。何ででしょうね。

──当たっているんじゃないですか?

だったらいいですね。

──対面鑑定を森さんにお願いする時はホームページから予約をとる形ですか?

はい、ホームページで予約を受け付けてます。

また、麻布十番にある「占いカフェ&バー 燦伍(サンゴ)」に月一回ぐらい出していただいてるので、そちらにきていただけたらカクテルとか飲みながら占うこともできます。

──対面鑑定をやられているのって大体月に何人ぐらいですか?

書き仕事が忙しい時は受けなかったりもしますが、でも10人ぐらいです。

一回鑑定を受けた方が「お友達を集めるからパーティーみたいな感じで来てくれない?」っていうので1日がかりで6,7人、1人あたり1時間とかで見ることもあります。

執筆・鑑定以外の占いの仕事

──執筆と鑑定以外に広告関係の仕事をされてるとお話しされてましたが、具体的にはどのような内容なんですか?

なぜかお菓子屋さん関係とご縁があって、明治製菓さんとか、不二家のペコちゃん占いとか。あと森永製菓でもやりましたね。

企業のホームページにペコちゃん占いを載せたりとか、冷凍食品を食べたら食べた後の容器に占いが入ってたり。お弁当によく入れてるんですけど、あれもよく書きました。アクリフーズさんのくまちゃん占いですね。

あとは百貨店。阪急百貨店梅田本店で10年間、財布売り場の風水をやったこともあります。

高島屋もありました。高島屋のセレクトショップで10万円以上お買い上げの方は占いますっていう。

お客様もなかなかセレブな方が多くて楽しかったです。

占い師の仕事をして感じるメリット・デメリット

──占い師の仕事をしていて感じる、メリット・デメリットってどんなことがあると思われますか?

占いに限った話ではないんですけど、フリーランスでやってますので時間を好きに使えるっていうことはすごく自分にとってのメリットです。

──何時から仕事始めて何時に終わるとか特にそういう仕事でもないですよね?

同業者の皆さんはちゃんと朝起きてきちんと規則正しくやってらっしゃる方も多いです。

私はめちゃくちゃです。忙しい時は働き、暇になったら遊ぶみたいなそんな感じです。

──いまメリットを挙げていただきましたが、逆にデメリットを挙げるとどんなことですか?

占いをやってますって言うと怪しい人だと思われるんじゃないかっていうようなそんな不安はあります。

いい仕事なんですよ。誇りも持っているんですが、ただ説明しないといけないことが多いんです。

「何の仕事をやってるんですか?」と聞かれて「え、えーっと、占いの仕事です」と答えると皆さん驚かれて、その都度説明しなきゃいけないのはデメリットかもしれないです。

占いの仕事をする上で大切にしていること

──占いの仕事を選んでよかったと思えた瞬間ってどんなときですか?

やっぱり喜んでいただけることですね。

占いって悩みへのアプローチのし方が全然違うんですよ。

例えばコーチングとかカウンセリングとか、もしくはお友達に相談する場合と全然違う方向から答えが出てくるんですね。

全然合理的じゃない。科学的じゃない。

でも、占いのロジックがあってそこから降ってくるような答えなので、ハッとする方が多いですよね。

その方面から考えてなかったとか、そういう気づきみたいなものを一緒にセッションして見つけるみたいな。

それはすごくやりがいがありますし、「あ、そんな考え方あったの?」とか「あ、それは全然検討してませんでした」みたいなことを変わったところからヒントをさしあげられるっていうのは面白いかなと思います。

──森さんが仕事をする上で大切にしてることってなんですか?

嘘をつかない。

怪しい仕事なのでせめて嘘はつかないようにしてます。

占いで出たものを、その通り伝えますね。

本当はいい結果が出てほしいんですよいつも。

本当はいいこと言いたいんですけど、ただ「いつ頃になるとよくなるからまたきっといい話が来るんじゃない」とか、そういうフォローはします。

占い師という仕事の魅力

──占いの仕事が向いててる人ってどんな人ですか?

柔軟な人かなと思います。

今回、はたらくchの取材をしていただけるということで占い師の仲間何人かに聞いたんですよ。

そしたらその方達は「メンタルの強い人だよ」っておっしゃっていました。

対面鑑定を主になさっている方だと人との一対一で難しいこともあるので、落ち込むことも多いし。

だからメンタルは強い方がいいって言ってました。

──最後に、占いの仕事の魅力とはなんでしょうか?

占いっていうのは独特のちょっと変わったツールだと思うんですよね。

悩んでいる方の心のコリをほぐすみたいな、人生をより豊かに生きるためのヒントを一緒に考えることができるっていうのが魅力です。

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森冬生 FUYUMI MORI OFFICIAL SITE

占いと心理テスト、対面での占い、メール鑑定をしています。森冬生の公式サイト。
morifuyumi.jp

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